いまからもう10年以上も前のことだが、千葉大園芸学部の安藤敏夫教授に
「ヒトはなぜ植物(花)に惹かれるのか」というテーマでご執筆をお願いしたことがある。
当初、先生は難色を示された。がやがて自分の思い当たることであれば、ということで
ご了承いただき、ほんの数回であったが、玉稿を頂戴することができた。
http://www.h.chiba-u.jp/florista/ohanashi/sogetsu/hanashiframe.html
残念ながら掲載誌は一般に流通しない会員誌であったので、いまはもう見ることはままならないが、
まるで動物を観察するような目で植物を語ってくださったユニークな内容であった。
本ブログの背景には、この答えのあるようでない、壮大な疑問が実は横たわっている。
話は変わるが昨年、柳生真吾さんとお話しをさせていただく機会にめぐまれ、
当ブログのことも知っていただける栄誉に浴した。
さらに、当学会は、この4月から柳生・いとうせいこう両師(あえて師)とともに、
東京のさまざまな植物の「いま」を歩きめぐる企画がスタートすることになった。
取材のメイキング映像・音声はラジオ(「いとうせいこうGREEN FESTA」毎週月曜日7時30分~放送)
http://www.joqr.co.jp/green/
やネット動画http://www.plantsplus.jp/ch/feature
にて配信される。
これを機に、当会としてはさらに掲題の疑問への考察を深め、10年間止まっていた時計の針を
また進めていきたいと考えている。
視点を上に。
ドブ板園芸はなにも地面だけとは限らない。
人間の住居が上へ上へと伸びるなか、植物の居場所も高所へと移っている。
そんなわけで、時には上を見ながら歩くことにした。