路地裏園芸観察でもヒット率が高くなってきたランタナ。
花の色がころころかわることから、七変化などともよばれるそうですね。
たしかにきれいだし、花期も長いし、人気です。
京島地区のとあるゴミ回収場ではゴミ景観との中和をはかっているのか、かなり手厚く園芸されてました!
ところがこのランタナ、聞くところによると、世界侵略植物ワースト100に数えられるなど、悪名高い(?)存在として知る人には知られているようです。
たしかに、実には毒素(lantadenとかlantanineという名前らしい)が含まれていて、「食べると、視覚障害、脱力、嘔吐、心臓障害を起こし、死に至る場合がある」(「邪悪な植物」朝日出版社, p139)とまでいわれて、かわいい顔して中身はデーモン、のようないわれようです。
にもかかわらず、路地裏園芸として好まれている理由のひとつに、ほとんどメンテナンスフリー、という世話いらずな面もあるどころか、へたに剪定などいらぬ手入れをすると、よりいっそうブッシュ化してしまうという強靱な繁殖力をもっているようです。
オーストラリアなどではランタナ見たら引っこ抜け、といわれるくらい毛嫌いしている地域もあるようですが、世界的にはもうこのひとたちを除去するなんて不可能に近く、ランタナの世界征服は秒読み段階にはいっているようです。路地裏では世界の流れに反してどんどん増殖中ですし・・・
だったらランタナを利用しちゃえばいいじゃん、というのが人の常。
人間には、コマったちゃんと思われていたランタナ、調べてみると意外な面をもっていることがわかってきた。
以下は、review environmental science biotechnology誌からの引用ですが、
・ランタナを植えると、土壌の改良に効果
という園芸にうれしい効能ばかりでなく、
・シロアリ防除
・きのこ栽培に有効な繊維をもつ
・穀物につくゾウムシ燻蒸効果
・ホテイアオイ除草
といった有機的防虫効果のほかに、
・抗がん、抗潰瘍、抗高脂血症、抗炎症活性
など人体にも有効であったり、
・牛のデルマトフィルス症
・バイオエタノールやバイオガス産生
にも役立つという。
ほんとかなー
と思えるくらいいいことづくめじゃん。
京島のみなさんはこのランタナの効能をご存じでしたか!
そのうち、健康雑誌とかに「ランタナ療法」の特集とかのったりして。
けど、ランタナに困っている人もいるにはいるのは事実でしょうし、ありきたりではありますが、はやく研究成果の続報を待ちたいとおもいます。
出典)
A weed with multiple utility: Lantana camara